戦略的連携の競争優位 第2回

戦略的連携は、分析者によってこれまで様々な定義がなされており、必ずしも共通の認識があるわけではありません。先行研究を踏まえると、戦略的連携とは、コスト削減を主な目的とした一般的な連携に比べ、競争優位の追求をより強く意識した連携であると理解すれば良さそうです。

Das and Teng(2000)は、戦略的連携とは、連携企業が競争優位の実現を目指して自由意志で助け合う企業間の合意であるとします。Hitt, Dacin, Levitas, Edhec and Borza(2000)は、企業は利用可能な経営資源を持っている連携相手を探し、相乗効果を生み出すために資源を統合、補完して活用するとした上で、戦略的連携を通じて自社の能力や競争優位性を高めるスキルを学習するとしています。

野中(1991)は、企業間の関係が戦略的提携 に該当するための条件として、長期性、戦略的意図、対等性を提示します。

  • 長期性:「単発の取引に終わることのない、ある種の関係が一定期間成立すること」
  • 戦略的意図:「双方の当事者が自社の競争優位を確立するという意図のもとに関係が成立していること」
  • 対等性:「両者間に本質的な意味での主従関係が存在しないこと」

経営環境の変化に適応し、ライバルよりも優位でいるために、適切な相手と手を組む。本研究では戦略的連携をそのように捉えることにします。

Das, T. K., & Teng, B. S.(2000)A resource-based theory of strategic alliances. Journal of management.
Hitt, M. A., Dacin, M. T., Levitas, E., Arregle, J. L., & Borza, A.(2000)Partner selection in emerging and developed market contexts: Resource-based and organizational learning perspectives.
野中郁次郎(1991)「戦略提携序説-組織間知識創造と対話 (戦略的グローバル・リンケージ)」